【化学】酸素、次世代の電池技術 ◆EMP2/llDPmnz @透明な湖φ ★ 2012/09/23(日) 01:03:58.93 ID:??? BE:421929582-PLT(17024)
1: 低コストで安全、軽量、しかも豊富に存在する酸素は、二次電池の究極の材料になる可能性がある。画像の白い装置は、2009年にアメリカ、デイトン大学の電気化学発電グループが開発した、「リチウム酸素電池」のプロトタイプ。固体素材を使用した初のリチウム酸素電池で、他のリチウム二次電池が抱えている発火や爆発のリスクを解消できるという。

 研究チームは、電解液の代わりに固体のガラスセラミックを採用。漏出や腐食、揮発を避けるためである。デイトン大学の工学者ビノッド・クマール(Binod Kumar)氏によれば、必要なすべての化学物質を電池内に収めるのではなく、酸素は外部から調達する仕組みだ。周囲の空気から抽出し、正極での反応に使用するという。

 ローレンス・バークレー国立研究所のクリスティン・ペーション(Kristin Persson)氏は、「酸素は大量に存在し、コストも極めて低い。課題は、空気から酸素だけを取り出す方法だ。水分を含んでいると問題が発生するため、水素などは分離する必要がある」。

 リチウム酸素電池の実用化までは時間がかかるだろう。しかし実現すれば、リチウムイオン電池の10倍の容量を持つ二次電池や、航続距離800キロの電気自動車、1度の充電で1週間通話できる携帯電話が誕生するかもしれない。

 イギリスのセント・アンドリューズ大学では、リチウム酸素電池の電極に金を使用して、充放電を繰り返しても電極の分解を防ぐ実験に成功。各国で開発が進んでいるが、解決すべき問題も多い。「携帯電話で使えるようになるのはまだ先の話だ。空気ダクトやフィルター、配管など、電池本体以外にもさまざまな装置が必要となる」とペーション氏は説明する。さらに、リチウムイオンと酸素が結合した過酸化リチウムなど、非常に化学反応しやすい物質も生成される。「部材の開発も容易ではない」と同氏は指摘する。

ソース:ナショナルジオグラフィック
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2012091911&expand#title 
 
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