1: ◆SWAKITI9Dbwp @すわきちφφ ★ 2014/02/20(木) 19:49:13.30 ID:???
【概要】
京都産業大学の新中善晴 (しんなか よしはる) さん (同大学院・博士後期課程3年次) と河北秀世 (かわきた ひでよ) さん (同大学神山天文台・台長 / 同大学・理学部教授) を中心とする研究チームは、2013年11月にすばる望遠鏡の高分散分光装置 (HDS) を用いてアイソン彗星を観測し、単独の彗星としては世界で初めて 15NH2 (アミノ・ラジカルの窒素同位体) の検出に成功しました (図1)。
15NH2 は彗星に含まれる窒素の主な担い手であるアンモニア分子の由来を知る上で手がかりとなる物質です。
今回の観測により、単独の彗星においてもアンモニア分子の窒素同位体比 (14N/15N 比) は、太陽や地球大気の値に比べて「15N がより多く濃集している」ことが明らかになりました。
また、分子雲環境との比較から、今回の観測結果は、彗星に含まれているアンモニア分子が、低温度の星間塵表面で形成されたことを示唆しています。
さらに本研究結果は、彗星に取り込まれたアンモニア分子の形成温度 (約 10K) は従来考えられていた温度 (約 30K) より低いことを示唆しており、太陽系形成期の温度環境について再検討を迫る成果です。
国立天文台
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2014/02/19/j_index.html
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2014/02/19/fig1j.png
図1:アイソン彗星の NH2 輝線 (NH2 が特定の波長で放つ光特定の波長で放つ光) を拡大したスペクトル (波長ごとの放射の強度)。赤色の実線は観測スペクトル、緑色の破線は誤差を示します。
右図の青色の実線は今回単独彗星として世界初の報告例である 15NH2 輝線を、左図は 14NH2 輝線を示します (それぞれ黒色の矢印で示されています)。
背景画像は、ハワイ時間11月5日明け方にすばる望遠鏡に搭載された別の観測装置 (HSC) で取得されたアイソン彗星の写真 (すばる望遠鏡2013年11月17日プレスリリース)。
今回の観測では、四角で囲まれた彗星核付近の分光観測が行われました。
スペクトルのみの画像はこちら。(クレジット:国立天文台)
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2014/02/19/fig1rj.png
Astrophysical Journal Letters (2014年2月20日発行)
「14NH2/15NH2 ratio in Comet C/2012 S1 (ISON) observed during Its Outburst in 2013 November」
http://iopscience.iop.org/2041-8205/782/2/L16/article
(詳しくはリンク先を参考にしてください)
京都産業大学の新中善晴 (しんなか よしはる) さん (同大学院・博士後期課程3年次) と河北秀世 (かわきた ひでよ) さん (同大学神山天文台・台長 / 同大学・理学部教授) を中心とする研究チームは、2013年11月にすばる望遠鏡の高分散分光装置 (HDS) を用いてアイソン彗星を観測し、単独の彗星としては世界で初めて 15NH2 (アミノ・ラジカルの窒素同位体) の検出に成功しました (図1)。
15NH2 は彗星に含まれる窒素の主な担い手であるアンモニア分子の由来を知る上で手がかりとなる物質です。
今回の観測により、単独の彗星においてもアンモニア分子の窒素同位体比 (14N/15N 比) は、太陽や地球大気の値に比べて「15N がより多く濃集している」ことが明らかになりました。
また、分子雲環境との比較から、今回の観測結果は、彗星に含まれているアンモニア分子が、低温度の星間塵表面で形成されたことを示唆しています。
さらに本研究結果は、彗星に取り込まれたアンモニア分子の形成温度 (約 10K) は従来考えられていた温度 (約 30K) より低いことを示唆しており、太陽系形成期の温度環境について再検討を迫る成果です。
国立天文台
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2014/02/19/j_index.html
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2014/02/19/fig1j.png
図1:アイソン彗星の NH2 輝線 (NH2 が特定の波長で放つ光特定の波長で放つ光) を拡大したスペクトル (波長ごとの放射の強度)。赤色の実線は観測スペクトル、緑色の破線は誤差を示します。
右図の青色の実線は今回単独彗星として世界初の報告例である 15NH2 輝線を、左図は 14NH2 輝線を示します (それぞれ黒色の矢印で示されています)。
背景画像は、ハワイ時間11月5日明け方にすばる望遠鏡に搭載された別の観測装置 (HSC) で取得されたアイソン彗星の写真 (すばる望遠鏡2013年11月17日プレスリリース)。
今回の観測では、四角で囲まれた彗星核付近の分光観測が行われました。
スペクトルのみの画像はこちら。(クレジット:国立天文台)
http://subarutelescope.org/Pressrelease/2014/02/19/fig1rj.png
Astrophysical Journal Letters (2014年2月20日発行)
「14NH2/15NH2 ratio in Comet C/2012 S1 (ISON) observed during Its Outburst in 2013 November」
http://iopscience.iop.org/2041-8205/782/2/L16/article
(詳しくはリンク先を参考にしてください)
すばる望遠鏡、アイソン彗星のアンモニアから太陽系誕生の「記憶」をたどる…京都産業大などの続きを読む