1: 2014/07/17(木) 23:31:31.10 ID:???.net
コロラド大学ボルダー校らの研究によると、宇宙にあるはずの光の80%が行方不明になっているという。
研究リーダーの Juna Kollmeier 氏は「私たちは大きな明るい部屋にいるのに、あたりを見回しても40ワットの電球1個しか見つからない状態」と新しい研究結果について説明している。
研究チームは、銀河間空間に存在している希薄な水素について分析した。
高エネルギーの紫外光が水素原子に当たると、水素は電気的に中性な原子から荷電イオンに変わる。
分析の結果、宇宙に存在する既知の紫外光(主にクエーサーを光源とする)では説明がつかない、大量の水素イオンが発見された。驚くべきことに、予想値とのズレは400%もあった。
奇妙なことに、このミスマッチは、比較的よく研究されている近くの宇宙だけで現れる。
望遠鏡の焦点を数十億光年先の銀河に合わせると、すべてのつじつまが合っているように見える。
水素のイオン化に必要な光の量の計算が初期宇宙では合うのに、近くの宇宙では合わなくなるという事実は、科学者たちを悩ませた。
このミスマッチは、スーパーコンピュータによる銀河間ガスのシミュレーションを、最新の観測データの分析結果と比較したことで顕在化した。
観測データは、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載された宇宙起源分光器(Cosmic Origins Spectrograph)による。
「シミュレーションと観測データは、初期宇宙では、きれいに一致している。近くの宇宙では、過剰な光が実際そこにあると仮定するならば、シミュレーションと観測データはきれいに一致する。シミュレーションが現実を反映していない可能性もあるが、それ自体驚くべき事実といえる。銀河間水素は我々がもっとも良く理解していると考えている宇宙の構成要素だからだ」と研究チームの Benjamin Oppenheimer 氏は話す。
電気的に中性な水素を水素イオンに変えるだけのエネルギーを持った光はイオン化フォトンと呼ばれる。
イオン化フォトンの既知の光源は、クエーサーと若い高温の星の2つしかない。
観測データから、若い星を光源とするイオン化フォトンは、ほとんどがホスト銀河のガスに吸収されることが示唆されている。このため若い星由来のイオン化フォトンが銀河間水素に影響することはないと考えられる。
しかし、研究チームが測定した量の水素イオンを生成するのに必要な光量を生み出すには、既知のクエーサーの個数では少なすぎる。Oppenheimer 氏によると、必要な光源の個数の1/5程度しかないという。
つまり、80%のイオン化フォトンは、どこにあるのか分からない状態ということになる。
これらの不明なイオン化フォトンの光源はどこにあるのか? 何らかの未知の光源が存在している可能性もある。
例えば、ダークマターが崩壊することによって、最終的にこれらの過剰な光の原因になっているのかも知れない。
コロラド大学ボルダー校のプレスリリース:
CU-Boulder instrument onboard Hubble reveals the universe is ‘missing’ light
http://www.colorado.edu/news/releases/2014/07/09/cu-boulder-instrument-onboard-hubble-reveals-universe-%E2%98missing%E2%99-light
論文:The Photon Underproduction Crisis
Juna A. Kollmeier et al. 2014 ApJ 789 L32. doi:10.1088/2041-8205/789/2/L32
http://iopscience.iop.org/2041-8205/789/2/L32/
研究リーダーの Juna Kollmeier 氏は「私たちは大きな明るい部屋にいるのに、あたりを見回しても40ワットの電球1個しか見つからない状態」と新しい研究結果について説明している。
研究チームは、銀河間空間に存在している希薄な水素について分析した。
高エネルギーの紫外光が水素原子に当たると、水素は電気的に中性な原子から荷電イオンに変わる。
分析の結果、宇宙に存在する既知の紫外光(主にクエーサーを光源とする)では説明がつかない、大量の水素イオンが発見された。驚くべきことに、予想値とのズレは400%もあった。
奇妙なことに、このミスマッチは、比較的よく研究されている近くの宇宙だけで現れる。
望遠鏡の焦点を数十億光年先の銀河に合わせると、すべてのつじつまが合っているように見える。
水素のイオン化に必要な光の量の計算が初期宇宙では合うのに、近くの宇宙では合わなくなるという事実は、科学者たちを悩ませた。
このミスマッチは、スーパーコンピュータによる銀河間ガスのシミュレーションを、最新の観測データの分析結果と比較したことで顕在化した。
観測データは、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載された宇宙起源分光器(Cosmic Origins Spectrograph)による。
「シミュレーションと観測データは、初期宇宙では、きれいに一致している。近くの宇宙では、過剰な光が実際そこにあると仮定するならば、シミュレーションと観測データはきれいに一致する。シミュレーションが現実を反映していない可能性もあるが、それ自体驚くべき事実といえる。銀河間水素は我々がもっとも良く理解していると考えている宇宙の構成要素だからだ」と研究チームの Benjamin Oppenheimer 氏は話す。
電気的に中性な水素を水素イオンに変えるだけのエネルギーを持った光はイオン化フォトンと呼ばれる。
イオン化フォトンの既知の光源は、クエーサーと若い高温の星の2つしかない。
観測データから、若い星を光源とするイオン化フォトンは、ほとんどがホスト銀河のガスに吸収されることが示唆されている。このため若い星由来のイオン化フォトンが銀河間水素に影響することはないと考えられる。
しかし、研究チームが測定した量の水素イオンを生成するのに必要な光量を生み出すには、既知のクエーサーの個数では少なすぎる。Oppenheimer 氏によると、必要な光源の個数の1/5程度しかないという。
つまり、80%のイオン化フォトンは、どこにあるのか分からない状態ということになる。
これらの不明なイオン化フォトンの光源はどこにあるのか? 何らかの未知の光源が存在している可能性もある。
例えば、ダークマターが崩壊することによって、最終的にこれらの過剰な光の原因になっているのかも知れない。
コロラド大学ボルダー校のプレスリリース:
CU-Boulder instrument onboard Hubble reveals the universe is ‘missing’ light
http://www.colorado.edu/news/releases/2014/07/09/cu-boulder-instrument-onboard-hubble-reveals-universe-%E2%98missing%E2%99-light
論文:The Photon Underproduction Crisis
Juna A. Kollmeier et al. 2014 ApJ 789 L32. doi:10.1088/2041-8205/789/2/L32
http://iopscience.iop.org/2041-8205/789/2/L32/
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